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プロフィールと経歴
竹野浩樹(たけのひろき)
生年月日:1965年3月27日、東京生まれの54歳(2019年時点)
学歴:慶應義塾大学法学部卒業
大学卒業後1989年に住友商事に入社。入社当時から傘下のスーパー「サミット」の経営幹部会に参加。欧米型のドラッグストアである「トモズ」の創業や、マミーマートへの出向などの経験を積む。2015年にサミット取締役常務執行役員になり、翌2016年に現職である同社代表取締役社長に就任。
竹野氏が社長に就任したスーパー「サミット」って?
都内を中心に100店舗以上のスーパーマーケットを展開する企業である。1963年に設立された会社で、現在は住友商事の100%子会社となっている。竹野氏が社長就任以来、およそ2年半で既存店売上高10.5%増、既存店客数7.6%増と、小売業界全体が不振にあえいでいるなか、業績が好調となっている。
就任から数年で業績が好調となった理由は?
今、スーパー「サミット」が、「面白い」「ユニークだ」と、さまざまな販促で買い物客を楽しませている、と話題になっているそうです。これは竹野社長の仕掛けた、「成長ストーリー」という、会社を理想的に動かす仕組みが功を奏したと言われています。具体的には、集客策を進化させる、オリジナリティの発揮で様々なニーズに応える、期待を超えるサービスを与える、サミットファンになってもらう、といった内容のようです。
大きな反響となった「惣菜選挙」
総菜を強化する施策として、「大惣菜プロジェクト」を実施しましたが、その一環として消費者を巻き込んで行ったのが「惣菜選挙」というものです。サミットの主力惣菜を、それぞれの開発担当のバイヤーが公約を掲げて立候補するという企画。各店舗が独自の取り組みで、楽しみながら本当の選挙さながらに盛り上げる。消費者を巻き込んで話題を集めただけでなく、部門間の風通しも良くなり、連携が深まるという副産物も得られたといいます。
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福井のスーパーもこんなわくわくするチラシ出してほしいな〜 (安さにこだわりすぎなくていいですけど) #Yahoo検索大賞2017 #東京都部門賞 #サミット pic.twitter.com/9KQXLCNO19
— ぴさ (@pisa_dglover) 2017年12月6日
消費者を引きつけた白紙のチラシ作戦?
スーパーのチラシといえば、裏も表も商品がびっしりと掲載されていて、なんだかごちゃごちゃしている印象ですよね。サミットの場合は、一筋縄ではいきません。サミットでは、月イチの店頭イベントを打ち出しており、その都度週刊誌風や白紙のチラシを作成するなど、さまざまなアイデアで顧客の関心を誘っているんです。前述の「惣菜選挙」では、選挙風のチラシなんかも作ってしまったんですね。
このいわゆる「面白チラシ」について、あるエピソードがあるようです。
「面白チラシをやる」と社員に話しをした際、社長の意見だとは思わずボロクソに言ったそうです。でも、やるということになったら、「こうしたら面白んじゃない」など、どんどん面白いアイデアが出てきたんだとか。つまり、「面白チラシ」が面白いのは、社長発のアイデアをはるかに超え、社員全員がアイデアを出しているからなんです。このように、「自ら考えて行動する社員」が、サミットの強さとも言えるのかもしれません。
店舗をブラブラしている案内係
サミットにおける「案内係」は、フレンドリーな接客、ハイタッチ(心と心が通じ合う接客)な接客を行っている。毎日案内係からは、細かくお客様の声を拾いあげるため、レポートが上がってくるという。実際に店舗をのぞくと、ブラブラしてる案内係がおり、近所の井戸端会議みたいな会話が繰り広げられているという。これらがすべて財産となっているんですね。
竹野氏によると、最初はただの案内係だったが、慣れるにつれおのおのがいろいろ考え消費者に寄り添えるようになったそうです。結果、接客レベルが上がったということになるのではないでしょうか。
イートイン「サミカフェ」は地域のコミュニティー
現在のイートインスペース「サミカフェ」について、「空いてるスペースに椅子でも机でも全部出せといったのが始まり」と語る竹野社長。座席数はおおよそ3000席弱(2019年1月現在)ある「サミカフェ」は、竹野社長の中でかなり重要な意味合いを持っているようです。
「スーパーマーケットは結局、最終的に何になるのかを考えると、地域のコミュニティになっていくと思っている。」という竹野社長の言葉からもわかるように、「地域に生かされてる」という謙虚な思い、とにかく消費者目線に立つという経営者としての信念のようなものを感じ取ることが出来るようです。
このような竹野社長の信念を形作った経験が大学時代にあったようです。
(大学時代にやっていた野球場のビール販売員)とても過酷ですが、完全歩合だし、いちばん売った人がゼッケン1番をつけられるという明確さが好ましかった。私は「もっとも動かないで最大の成果をあげるには何が必要か」を考えました。ビールは重くて、背に担いで歩いているだけで体力を消耗してしまう。最小の労力で最大の成果をあげるためには、お客様との信頼関係、絆、目配りが大切です。そう気づけた日からずっと1番でした。
引用元:Forbs JAPAN『「悲観的に準備して、楽観的に対処する」─サミット竹野浩樹社長』
好業績で突き進むサミット
今月には、2020年3月期に「テラスモール松戸店」など3店の大型店を出店する計画を発表しました。今後のさらなる成長が楽しみですね。
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