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客室稼働率と定員稼働率の違い
ホテルや旅館など宿泊施設が指数として使う客室稼働率。
しかし、定員稼働率という指数もあり、客室稼働率と定員稼働率はどの様にちがうのでしょうか?
辞書によると
客室稼働率
ホテルや旅館などの宿泊施設において、全客室の内、実際に顧客に利用されている客室の割合のこと。
定員稼働率
ホテルや旅館などの宿泊施設における稼働率のうち、総収容人数(定員)に対する、のべ宿泊人数の割合。部屋ごとの稼働率を表す客室稼働率より詳細に利用状況が把握できる。
つまり、簡単にいうと客室稼働率はその名のとおり、客室の数で計算に対して定員稼働率はのべ宿泊人数。
もっと簡単にいうと部屋数と人数の違い(厳密にいうとちょっと違いますが)
客室稼働率の計算式
客室稼働率 = (販売・利用されている部屋数)/(販売・利用可能な部屋数)
※なぜ総部屋数でなく販売・利用可能な部屋数なのか?
(常に総部屋数が、使用できる状況とは限らない為、何らかの修繕等で宿泊できない、特別な無料宿泊など)
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定員稼働率の計算式
期間内の宿泊者数を、その期間内の延宿泊定員合計で除(÷)した数値で、パーセントで表わす。
では例にしてどのような違いが出るか計算してみましょう。
10人が 全部屋 (定員2名) 10室 1日間 泊まるとします。
例1:部屋には1人づづ10人 1日泊まったとすると
客室稼働率
10室/10室 客室稼働率は100% 部屋は全部埋まっている。
定員稼働率
10人/20人 定員稼働率は50%
となり、全然違った数値となります。
これを
例2:部屋には2人づづ4組(計8人)、2人は1つの部屋(計2人) 10人 1日泊まったとすると
客室稼働率
6室/10室 客室稼働率は60% 部屋は6室使用
定員稼働率
10人/20人 定員稼働率は50%
というように客室稼働率の方が同じ人数でブレが生じやすくなります。
これは通常、料金設定がお一人様いくらと表示される宿泊施設が大多数であり、1室いくらと表示されるところは少ないため、定員稼働率の方が活用しやすい計算式もしくは数値となります。(※1室に3名以上だと割引とかの例外はある)
もちろん、指標として客室稼働率や定員稼働率は使えますが、経営状況を示す指標にはなりません。なぜならば、部屋代や、1人あたりの金額を計算に入れていないからです。
簡単にいうと宿泊料金を1円にするとどちらの指標もほぼ100%近くになるでしょう。まあ、これは極端な話ですが。
しかし、
これに経営状態の目安示せる数値をRevPARというのがあります。
RevPAR(レヴパー)とは
一日あたり販売可能客室数あたり客室売上。販売可能客室1室あたりの売上を表す値。
客室売上÷販売可能客室数 = 客室稼働率×平均客室単価
100室あるホテルで50室の利用。平均客室単価が2万だった場合
100万÷100室 = 50% × 2万円
RevPAR 1万円となる。
このRevPAR だと使用されている部屋も使用されてない部屋も 1室あたり一日にいくら売り上げているのかが明確にわかるため、宿泊部門の収益性を示す指標として他のホテルとの比較も容易となる指標になる。特に同系統の宿泊施設など。
(※ただしこれもあくまでも指標の一つ。そもそも超高級ホテルと低料金民宿では RevPAR ですら基準値が違いますから)
2015年12月6日(日)がっちりマンデー!!で放送された題名で
「ホテル業界が注目するのは…客室稼働率より◯◯稼働率!?」
という題名が付けられていました。
一般的にネーミングから客室稼働率が基準に思いがちですが、指標は色々ありますよー
客室稼働率 定員稼働率 RevPARっ(レヴパー)色々調べてみてねって話でした。
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